臨済宗の経典(大悲心陀羅尼)

臨済宗では枕経に『観音経』あるいは『大悲心陀羅尼』を読誦します。

また葬儀にも『大悲心陀羅尼』を読誦します。この『大悲心陀羅尼』は、正式の題目を『千手千眼観自在菩薩円満無礙大悲心陀羅尼』といい、千手観音菩薩の功徳を賛える82句のダラニ(呪文)からなっています。この陀羅尼には、すべての悪鬼に打ち勝ち、迷いの世界を浄化する力があるとされ、臨済宗ではこの陀羅尼が最も読誦される頻度が多いものです。

経典

意訳

仏法僧の三宝に帰依します。大慈悲をもつ観自在菩薩に帰依します。あらゆる畏怖において庇護するお方に帰依します。

私は観自在菩薩の威力をもつ青頸(観自在菩薩)の真言、すべての願いを成就する光輝に満ちた吉兆で、すべての悪鬼に打ち勝つ、迷いの世界を浄化する真言を読誦します。

すなわちそれは、次のようなものです。

オーン、光明よ。光明のごとき智恵を持つ者よ。世間を超越する者よ。オオ、ハリよ。偉大な菩薩よ。真言を心に念じ記憶したまえ。

その行為をなしたまえ。完成したまえ。(真言を)よく保ちたまえ。勝利者よ、偉大な勝利者よ。(真言を)よく保ちたまえ。優れた大地の主よ。行動したまえ。汚れなき者よ。汚れなき身体をもつ者よ。来たれ。世界の主よ。貧りとよぶ害毒を除きたまえ。愚かさから来る心の動揺を除きたまえ。取り去りたまえ。汚れを取り去りたまえ。流れ出たまえ。現われたまえ。進みたまえ。正覚したまえ。正覚を与えたまえ。

慈悲深き青頸(観自在菩薩)よ。求める者に姿を見せ歓喜させる者よ。

願いを成就せしものに。偉大なる成就者に。ヨーガの行法に自在なる者に。青頸に。猪と獅子の顔を持つ者に。一切の大成就者に。蓮華を手にする者に。円輪で戦う者に。ほら貝の音で開悟させる者に。大きな棒を携えた者に。左肩にまします黒色の勝利者に。虎の皮の衣服を着た者に。

三宝に帰依します。

聖なる観自在菩薩に帰依します。

すべての願いが成就しますように。真言の諸句に。