告知の方法

病名の告知は主治医が説明するのがベターなのですが、指導医を介したり、家族を介して病名が告知されることがあります。
いずれにしろ、どのように、どういう目的で病名を告知するのか理解していることが大切です。

病名告知の時期

病名を告げるために、適切な時期を失しては、かえって害になることがあります。病名を告げる時期は、病気の性質や種類、告知する対象、病名を告知する人の考え方などに左右されるので、一律には論じられません。しかし、病名を告げる時期としては、次のような場合があります。

  1. 本人が自分の病名に疑問を持ち不安を感じている時。
  2. 確定診断がついたとき。
  3. 新しく検査や治療が必要なとき。
  4. 予後の悪いことが予測されるが、退院することが可能な時期。

病名告知の有無

病名を告知するにもいくつかのレベルがあります。

  1. 病名を正しく伝え、その病気について説明する。
  2. 病名をぼかして説明する。たとえば、ガンを潰瘍だとか、白血病を造血障害だというように別の表現をとり、治療を行うために協力を得やすくする場合。
  3. 病名を隠し嘘の病名をいう。たとえば白血病を再生不良性貧血といったり、胃潰瘍といって胃ガンの手術をしたりする場合である。
  4. 求められなければ、あえて正しい病名を告げない。

病気への理解

病名を告げることで人は病気がもたらす意味を自分自身で考えることになります。しかし、病名を告げることで、その病気を誤解して、いたずらに恐怖を与えたり、曲解したりする人もいるので、病名を告げる際には、正しい理解が得られ、適切に対応がなされるよう充分配慮することが大切です。

病名告知の決定

告知を決めるにあたっては以下の要因を考慮することが大切でしょう。

  1. 病気の性質、予後、病気の期間。
  2. 告知される人の年齢、性格、知能、自我の強さ、宗教や信条、社会的経済的立場、病気体験。
  3. 告知する人の性格、宗教や信条、医療に対する考え、経験、能力。

病名告知の意義と目的

  1. 病名を告知することで適切な医療を行なうことができます。
  2. 末期の人がやり残した問題(仕事、財産、遺言など)を、準備することができます。
  3. 癌を告げない人の理由に、ガンを告げれば患者をいたずらに不安に陥れ、絶望においやるというのがあります。確かに、病名を告知するデメリットもあります。人は危機に直面するとショックをうけ、絶望から抑うつ状態に陥ることがあります。しかし、その後人間は前向きの姿勢に転じ、人間的成長を遂げることがあるという意見もあります。