訪問看護の依頼

訪問看護制度は、在宅で介護を必要とする老人が安心して療養生活をおくれるよう、 担当の医師の指示の下に、訪問して介護・ケア・生活指導・介護指導などの看護サービスを提供するシステムです。

病状の進行が予測される状態での退院時には、悪くなる前に訪問看護を受けるように しておくと、いろいろと役立つことがあります。訪問看護を受けた家族の方は、訪問看護を受けてよかった点に、「不安な気持ちが支えられた」「処置や清拭などのケア をしてくれた」「主治医と連絡が取れ、適切な対応がなされた」などがあります。

訪問看護の取り扱いと利点

介護保険制度下においても、訪問看護には、これまでどおり主治医の「訪問看護指示書」が必要です。介護保険における訪問看護には、医療機関の行う訪問看護と訪問看護ステーションの行う訪問看護があります。
特に訪問看護ステーションについては、

  1. 要介護者等に対して訪問看護を行う介護保険制度上の「指定居宅サービス事業者」
  2. 従来の健康保険法による「指定訪問看護事業者」
  3. 老人保健法による「指定老人訪問看護事業者」

の3種類が存在します。
訪問看護の利用にあたっては、退院してから訪問看護を依頼するよりも、入院中に訪問看護の手続きをしておくことが大切です。

訪問看護サービスの対象者

老人訪問看護制度を利用する

  • 老人医療の受給資格者で、在宅療養している方。
  • 病気やけが等で寝たきりの方、またはそれに近い状態になられた方で、担当の医師が、訪問看護を必要と認めた方。
  • 寝たきりになる心配にある方や、痴呆性老人等で、担当の医師がリハビリテーションを必要と認めた方。

一般訪問看護制度を利用する

  • 通院困難で在宅で療養を継続される難病の方や、重度障害のある方でかかりつけ医師が訪問看護の必要を認めた方。これは年齢の制限はありません

訪問看護サービスを実施する主体

介護保険における訪問看護には、医療機関の行う訪問看護と訪問看護ステーションの行う訪問看護があります。

訪問看護の事業者と主な対象者

指定居宅サービス事業者

対象者は65歳以上または40歳以上65歳未満の特定疾病者で、要介護要支援の認定を受けた人。

指定老人訪問看護事業者 (事業者廃止:老人訪問看護療養費)

対象者は要介護認定で「自立」と判定された人、要介護認定自体を受けなかった人等で、医療の必要性があると、医師が判断した人。

指定訪問看護事業者

対象者は若年者など介護保険の被保険者(対象者)でない人で、医療の必要性があると医師が判断した人。

医療保険と介護保険

訪問看護は、現在、医療保険では、医療ニーズが特に高い場合を除いて、週3回を限度として行われています。こうした通常の頻度で行われる要介護者等に対する訪問看護については、介護保険から給付される予定です。

一方、がん末期、急性増悪時のような医療ニーズの高い場合には週3回の制限が撤廃され、毎日、訪問看護を行うことが認められています。このような場合、要介護度に応じた支給限度額の範囲内では対応できませんので、医療保険からの給付が妥当と考えられています。

訪問介護サービスの内容

老人訪問介護とは寝たきり老人等に対し、主治医が必要と認めた場合、その指示を受けて看護婦等が在宅で行う療養上の世話をさします。

具体的には、

  • 病状の観察
  • 医療的処置の実施及び相談(吸引、酸素吸入、カテーテル管理、床ずれ処置、内服管理等)
  • 看護・介護技術の実施と相談(洗髪、清拭、排泄、体位保持等)
  • 栄養、食事療法に関する実施と相談
  • リハビリテーションの実施と相談

等があります。

費用

介護保険制度以前では、医療機関からの訪問介護は医療費の一部として請求され、また訪問看護ステーションの訪問看護も1回250円の定額負担で行われていました。

ところが介護保険制度では、訪問看護は原則的に介護保険に組み込まれ、訪問看護を受ける度に1割の自己負担が必要になりました。また新たに居宅療養管理指導料なる負担も増え、患者さんにとって、これまでなかった自己負担が必要になりました。

親戚、訪問介護・看護の確保をします

病人が寝たきりの状態になったり、昼夜付添いが必要な状態になると、家事を手伝ってくれる人や、交代で世話をする人が必要となります。

病気の状態や看病する家族の人数によっては、援助を必要としないこともあるでしょう。
しかし、親戚などの援助など、あらかじめ確保しておく方が、いざというときにあわてないですみます。
あるいは、条件があえば訪問看護あるいは訪問介護を依頼するなど、事前に手配しておきましょう。親戚への援助を頼むときは退院前に話しあい、どの程度の協力が得られるかを確認しておくとよいでしょう。